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適切な継手を使用することでグリーン水素の製造を成功に導く

グリーン水素製造のOEMメーカーがスウェージロックと共に電解槽の信頼性向上を実現した方法とは

近年、エネルギー・キャリアとしての水素の開発は長足の進歩を遂げています。しかしながら、安全かつ効率的なグリーン水素の製造、処理、供給については大きな課題が残されています。スウェージロックは、こうした領域の進歩をはかるべく、世界中のエネルギー会社をサポートし、水素の可能性を最大限に引き出すことに注力しています。

水素のような再生可能資源は有益ではあるものの、管理面での課題があります。水素は引火性が高いため、安全かつ効果的に封止する必要があります。しかし、水素分子は小さいことから、わずかな欠陥部からでも漏れ出す可能性があるため、封止するのは容易ではありません。そこに水素ぜい性という問題が加わることもあります。水素ぜい性とは、硬い鋼材に水素分子が吸収されることで亀裂が生じ、鋼材が脆くなる現象をいいます。封止という課題やぜい性の問題を考えると、このような懸念を軽減すべく設計された継手やバルブを使用することが非常に重要であると言えます。

こうした課題に頭を悩ませていたのが、アルカリ水電解装置を製造する欧州の大手メーカーでした。アルカリ水電解装置は「グリーン」水素、つまり再生可能エネルギーのみを使用して生成された水素を製造するための装置です。このメーカーと連携することになったスウェージロック・デンマークは、低分子の液体や気体を加圧下で封止・移送してきた豊富な経験を活かし、お客さまの水素処理を成功に導くための装備を整えました。

スウェージロック・デンマークのフィールド・エンジニアであるジェスパー・スコーヴニング氏は次のように語っています。「その会社は急成長を遂げており、従業員数があっという間に50人から200人へと増えていました。私たちはお客さまをサポートするべく、現場に赴いて実際に行っている作業を確認し、漏れを防止して取り付けや試験に要する時間を短縮するためのソリューションを提案しました」

お客さまは Swagelok®圧力レギュレーター を使用していましたが、 Swagelok®継手 は使用していませんでした。しかし、別のサプライヤーから入手した継手に問題が見つかったことから、他のソリューションが必要かもしれないということに気付いたのです。お客さまは、その問題にどう対処すべきかを決めるべく、さまざまな継手の試験を実施することにしました。そして最終的に、その試験の結果から、今後の方針が明らかになったのです。

グリーン水素の製造を表す画像

水電解装置用継手の試験を表すアイコン

水電解装置用継手の試験で実証されたスウェージロックの信頼性

その試験では、参加メーカー4社から入手したユニオン継手からなる長い棒状の配管を作製しました。このアセンブリーに4.0 MPaの水素を流して漏れ検査を行い、一晩置いて圧力降下が発生していないか確認しました。その後、アセンブリーを分解し、再び組み立てて試験を繰り返しました。

スコーヴニング氏は次のように語っています。「お客さまは、1日目からスウェージロックと他のメーカーとの違いを目の当たりにしたのです。スウェージロック以外のメーカーのアセンブリーでは、再組み立てを10回も行わないうちに漏れが見つかりました。スウェージロック製品を使用したアセンブリーは、20回以上再組み立てを行っても、漏れは発生しませんでした。なお、最終的にはナットが継手ボディに当たって再組み立てができなくなりました」

チューブ継手のアイコン


「スウェージロック以外のメーカーの製品のアセンブリーでは、
再組み立てを10回も行わないうちに漏れが見つかりました。
スウェージロック製品を使用したアセンブリーでは、
20回以上再組み立てを行っても、漏れは発生しませんでした」

 

 

これに加えて、スウェージロック・デンマークの地域営業担当マネジャーを務めるピーター・トムセン氏は、次のように語っています。「エンジニアリング担当マネジャーとの会話の中で、試験が完了したことを聞きました。彼が言うには、スウェージロックが『ずば抜けていた』そうです。驚いたことに、4.0 MPaという低い圧力でも、スウェージロック製品と他社製品とのパフォーマンスには明らかな差が見られたのです」

電解槽用継手の信頼性向上を表すアイコン

スウェージロックの継手で電解槽の信頼性向上および製造時間の短縮を実現

その試験の結果には目を見張るものがありました。同社はすぐにスウェージロックの継手への切り替えに着手し、現在では、同社の新製品すべてにスウェージロックの部品が採用されています。

「継手やバルブは、電解槽の中では技術的に複雑な部品ではありません」とスコーヴニング氏は語っています。「しかし、重要な部品です。継手やバルブは単純な部品とはいえ、もし漏れが生じると、漏れ個所の特定・修理・再加圧といった一連の作業に時間を要します。これでは製造や最終試験においてコストがかさむのはもちろん、現場で電解槽ユニットのメンテナンスやサービスを行う際は、さらに大きなコストが発生することになります」

そのお客さまの話では、スウェージロックに変えたことで製造時間を大幅に削減できました。「こうしてお客さまに製品間の違いを実感していただき、スウェージロックに変えたことで抱えていた問題をすべて解決することができたのです」とスコーヴニング氏は述べました。

その試験がきっかけとなって両社の関係が深まり、スウェージロック・デンマークが カスタム・パネル・アセンブリー を提供することとなりました。「お客さまは、スウェージロックと協働することで得られる品質、サービス、技術的知識の価値を認めてくださり、今では、スウェージロックが提供するもので他の改善にも活かせないかと大いに興味を示してくださっています」とトムセン氏は語っています。「お客さまはスウェージロックを良きパートナーとして心から信頼してくださっています。そして私たちは、お客さまの優先サプライヤーになれたことを光栄に思っています」

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